知能検査
知能検査とは?
知能検査とは、文字どおり知能指数(IQ)を測定するための検査です。
お子さまの得意なことや苦手なことを明らかにし、よりよい支援のため活用することが目的です。
本コラムでは、知能検査の1つであるウェクスラー式知能検査についてご説明いたします。
ウェクスラー式知能検査
ウェクスラー式知能検査は、対象年齢によってWPPSI-Ⅲ、WISC-Ⅳ、WAIS-Ⅳの3種類に分けられています。
全体的な知的能力や記憶・処理に関する能力を測る検査で、国際的にもその信頼性が高く評価されています。
当クリニックでは下記表の2つの検査が可能です。
WISC-Ⅳ | WAIS-IV | |
---|---|---|
対象年齢 | 5歳0カ月 ~ 16歳11カ月 |
16歳~ 90歳11カ月 |
指標 | 言語理解 知覚推理 ワーキングメモリー 処理速度 |
|
検査時間 | 60~90分 |
保険診療での知能検査(WISC検査)の一時停止について
再診患者数増加に伴い、医師診察が必要な保険診療での知能検査(WISC検査)を当面の間、一時停止させていただきます。心理・知能検査をご希望の方は、自費検診のご予約・ご利用をお願い致します。
自費検診についてはこちら
検査でわかること
知的能力のバランス
各指標の得点差を測り、その差が大きいほど知的能力にアンバランスがあると表現します。
得点差が大きいほど、困難が生じやすくなります。
得意なこと・苦手なことを明らかにする
検査を受ける目的として、苦手なこと・困りごと見つけることが重要視されやすいですが、得意なことを見つけて、それを伸ばしていくことも重要です。
得意なことに注目することで心理的にも良い影響を与えますので、得意なことを知ることも大切にしてください。
生活におけるヒントを見つける
日常生活や社会生活において支障をきたしている場合、生活におけるヒントを見つけやすくなります。
例えば、言語理解が低い場合、簡単な言葉でゆっくり話かけたり、理解できるまで何度か指示を出したりするようにするなど。
また、知覚推理が低い場合、視覚(目)ではなく聴覚(耳)から情報を入れる、視覚情報はシンプルにするなど。
検査について注意点
知能検査では、なるべく現在のありのままの状態を評価する必要があります。
事前に検査の内容を教えたり、短い期間で何度も同じ検査したりしても正確な情報を得られません。事前に検査を受けたことがある場合には検査者に伝えておきましょう。
また、本人が検査自体を拒否するときは無理に行わないようにしてください。
知能指数は検査時の子どもの環境により変化するため、絶対ではありません。
検査結果は、あくまでもご本人の特性を知る一つの資料に過ぎず、ご本人の状態をすべて説明できるものではありません。
知能検査の結果については、数字だけをみるのではなく、ほかの情報とあわせて経験のある医師や心理士から解説してもらうとよいでしょう。
シャーロットこども発達クリニックでも知能検査を実施しております。
お子さまの発達に不安を感じる方はまずは医師にご相談ください。
今後のお子さまの成長・発達に役立てられるようにいっしょに支援方法を考えていきます。